私が住む淡路島は兵庫県にある小さな島で、古事記や日本書紀にも日本発祥の地として載っている歴史の色濃い伝説の島です。自然に恵まれ、昔から食材も豊富なところで、天皇に海や山の食材を献納していたことから、御食国（みけつくに）といわれていました。城下町で、以前は町名も水道町、大工町、船場町、下屋敷、細工町と町並みを彷彿させるものが多かったのですが、今はほとんど別の名前に変わってしまいました。

さて、そんな淡路島で、私がぜひ紹介したいのは「常盤（ときわ）」という天麩羅やさん。バス停「洲本駅」のすぐ近くにあります。メニューは、玄米を主とした本物の材料を調達し、海、山、野の自然の素材を取り入れたもの。「一汁一菜がお客さまの健康づくりのお役に立てば」というご主人の言葉が伝わってくるような、こだわりの美味がそろうお店です。

天麩羅は、えび、アナゴ、キス、イカなど地元で取れた魚に、セロリやれんこん、きのこなど季節の野菜、豆腐にゆず味噌をはさみ紫蘇で巻いたものや、梅干しに魚のすり身や人参おろしが入った変わり詰め物など、11品が盛り合わせてあります。お造りは、鯛やひらめ、イカなどの新鮮な魚に小魚を取り合わせ、それらに梅や青じそ、みょうが、ねぎをはさんだもの。お味噌汁は本節でだしをとり、2年物と6年物の熟成味噌に、たまねぎ、大根、ごぼうなどの野菜がたっぷり入っていて、すごくおいしいです。

人気の和風サラダは、6種類の野菜を中心に、ちりめんじゃこや魚のから揚げなどがあしらってあり、本節、昆布、米酢、白ワイン、柚子などを使った「常盤」オリジナルのドレッシングでいただきます。サッパリしていて、しかもコクがあるって感じ。人気が高いのもうなずけます。主食の玄米は、精粒玄米に紫黒米（もち米）をブレンドして、昆布、お酒、塩、コーンを加えて圧力釜で炊いたもの。おいしさは格別で、おかわりしたくなっちゃうほどです。アイスクリームに赤ワインをそそいで、りんごのコンポートを添えたデザートも、女性には嬉しいですよね。

メニューの一例は
●1日5名限定の常盤のお昼ご飯（内容は食べてからのお楽しみ）￥1260
●天麩羅ご飯（天麩羅8品＋ご飯）￥1050
●天麩羅定食（天麩羅11品＋ご飯＋味噌汁＋デザート）￥1850
そのほか、和風サラダ＋お造り盛り合わせ＋天麩羅＋味噌汁＋デザート、などのメニューも。最近は、天麩羅どんぶりやテイクアウトのお弁当、お総菜など、手軽でおいしいメニューも増えました。シックな店内には、息子さんが描いたという絵と詩の素敵な額がたくさん飾られています。淡路にいらしたら、ぜひ行ってみてくださいね。自信を持ってお勧めします！