●たべる人の気持ちを、つくる人に伝えます。
「どうしてスーパーにはまっすぐなキュウリしか売ってないの?」そんな疑問が私たちの活動の出発点でした。おいしくて安心して食べられるものなら、カタチなんか気にしないのに…。じゃあ、それを声に出そう。みんなの意見を集めて生産者に伝えよう。けれど、食べものに関するさまざまな問題を見聞きするにつれ、声を伝えるだけじゃダメなんだ、と感じました。作ることまでも含めて、広い意味で「食」を考えていかなくちゃ。といっても、私たちは実際に野菜やくだものを作ることはできません。誰がどんなふうに作っているのか…。まずはそれを知ることから始めようと思いました。
●つくる人の思いを、たべる人に届けます。
「どうしてスーパーにはまっすぐなキュウリしか売ってないの?」という私たちの疑問は、「どうして生活者はまっすぐなキュウリしか買ってくれないのだろう?」という生産者の疑問と表裏一体でした。つまり、お互いのことを、あんまりわかっていなかったということ。生産者の中には、まるで子どもを慈しむように作物を育てている人たちがたくさんいます。私たちは、そういう一人一人の生産者のことを、生活者のみんなに知らせたい。生活者と生産者がお互いのことをきちんと知って、信頼しあえたら、「食」に関する問題はおのずと解決していくのではないか、と思います。
●「食」を楽しくするために、たべる人とつくる人を結びます。
たとえば、トマトでもキャベツでも。私たちは、おいしいと思うものを、ただ「食べる」だけだった。でも「作る」ことを知ったら、もっと「食」が豊かになるのではないか。「食と農を結ぶ」なんて言ってしまうと、とってもむずかしいことのように聞こえるけれど、要は「もっと食を楽しくしよう」ということなんです。だって、食べることは楽しいし、作ることも、きっと、楽しいはずだから。そうして、私たち自身が楽しむだけではなくて、できれば、これから生きていく子どもたちにも「食」と「農」の楽しさを伝えていきたい。そんなふうに私たちは考えています。 |