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試食アンケート結果

石澤直士さんは、青森県常盤村にある『トキワ養鶏(常盤村養鶏農業協同組合)』の専務理事。養鶏はもちろん、地域の生産者と力を合わせて、りんご、にんにく、アスパラガス、トマトなどの青果や、加工品の生産にも力を入れています。

さっそく鶏舎を見せてもらいながら、お話を伺います。菌を持ち込まないよう、鶏舎に入る前に、せっけんで手洗い。頭から足の爪先まですっぽりと覆う防護服も着なければなりません。「トキワ養鶏7万羽、トキワ農場12万羽、合わせて19万羽の鶏がいます。鶏舎はすべて日光の入る開放鶏舎。そのうち1割が平飼いです。ウチは、坪当たり20羽とかなりゆったり飼っているほうですが、それでもやっぱり、平飼いのほうが鶏たちも気持ちがいいでしょう。坪当たり10羽ですから。いずれは数を減らして、全部平飼いにしたいと思っています」



エサはどんなものを?「トウモロコシ、大豆油かす、魚粉、塩、カルシウムなどを混ぜたもの。市販のものは何が入っているかわからないので、指定配合です。もちろん、抗生物質や薬剤は与えていません」あ、『猫に注意』って看板がありますが…。猫が鶏を食べに来ちゃうんですか?「いや、猫が獲るのはネズミ。飼料がたくさんありますからね、ネズミが出ることもある。でも鶏が近くにいるのに、毒ダンゴなんかは置きたくないし。で、猫にお願いしてるというわけです。昔の農場は、そういう意味では合理的だったと思います。鶏がいて、豚や牛がいて、猫がいて、犬がいて…。自然にネズミや害虫を防ぐようになっていたんですね」なるほど、ブレーメンの音楽隊なんかもそうですよね。



続いて、卵の作業場へ。ここでは、卵の洗浄や選別、パック詰めなどが行われています。白い卵と赤い卵の両方があるんですね。「白い卵は白い鶏から、赤い卵は赤い鶏から生まれます。世界的には、赤玉のほうが多いんですよ。白いのを食べるのは、日本、アメリカ、韓国、フィリピンくらい。味はあまり変わらないと思いますが、赤い鶏のほうが身体が大きいぶん、卵も大きい。それにスポンジケーキなんかを作るときには、ふくらみがいいような気がします」黄身の色についてはどうですか?「エサによって変わります。黄身の色が濃いほどおいしいとか、栄養があるとかいうのは間違い。そう思い込んでいる人がいるので、生産者によっては、エサにパプリカの抽出液を混ぜて濃くしている人もいるんですよ。色より、黄身の盛り上がり方や弾力のほうがポイントです」



次に見学したのは、りんご農場の『八峰園』です。もう、小さくてカワイイ実がついています。「通常のりんご栽培では、袋をかけたり、実のまわりの葉を摘み取って日にあたる面を増やしたりと、見ためをよくすることに手間をかけますが、ここでは『無袋』『葉とらず』が基本。そのほうが、糖度が高くコクのある味に仕上がるんです。逆に手をかけているのが、土づくり。養豚場から出る豚フンで作った堆肥を使って育てています」

「トキワ養鶏は昭和35年の設立ですが、もともとは、村おこしのために屋根の下で冬場にも働ける養鶏をやろう、ということでスタートしたんです。当時、常盤村は水田単作地帯で、冬は出稼ぎに頼っていました。この村で出稼ぎをしないで暮らすために、そして米づくりの堆肥確保のために選んだのが養鶏です。その頃、福島県白河以北での大型養鶏は不可能だといわれていました。しかも、農協に頼らない飼い方ということで、専門家からは無謀だと非難されたりもしたそうです。でも組合員のがんばりで、養鶏・養豚を軌道にのせ、その堆肥でりんご農場を広げ、さらに、りんごの剪定枝でスモークしたハムやソーセージなどの加工品部門も設けることができたんですよ」



鶏フンで作った堆肥は、野菜づくりにも利用されているんですか?「にんにく、アスパラガス、トマトなどに使っています。無農薬のものと減農薬のものと両方つくっているけど、やっぱり無農薬はむずかしいね。病気も出るし、よほど工夫してやらないと、あまり大きく育ってくれない。ただ、りんごも野菜も、今年はずいぶんよく育ってると思います。天候も良かったのかな」ここで、採れたてのグリーンアスパラとトマトを食べさせてもらいました。アスパラも生のままです。うん、柔らかくて、おいしい!口に入れると、いい香りが広がります。トマトは、独特のすっぱさがあって、味のバランスがちょうどいい感じ。

青森といえば、にんにくも特産品のひとつですよね。「ホワイト6片ね。この種は、6片で1個が形成されていて、粒も大きい。ありがたいことに、青森産は、品質がいいといわれています。旬は、もうちょっと先。7月の中旬頃かな。モニター試食の頃には、ちょうどおいしくなっているはずだから、皆さんにじっくり味わってもらえると思いますよ」わーい、じゃあ楽しみに待っています!




開放鶏舎で飼育されている健康な鶏が産んだ「トキワの赤い卵」。黄身がぷっくりと盛り上がり、白身にも弾力があります。トマトとにんにくは、鶏フンで作った堆肥を使い、減農薬で栽培されたもの。トキワの卵100%でつくられたマヨネーズは、ほどよい酸味があるまろやかな味わいが特徴です。

● トキワの赤い卵」

● トキワのトマトとにんにく ● トキワのマヨネーズ
上記の商品に関するお問い合わせはトキワ養鶏へ。
TEL 0172-65-3355 FAX 0172-65-3589



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