back

試食アンケート結果

今回、私が訪ねたのは、南アルプス甲斐駒ヶ岳の麓、山梨県白州町にある『白州森と水の里センター』。卵や無農薬の野菜、加工品などの生産を行うとともに、子どもたちを農場に受け入れる『キララの学校』の手助けをしています。お話を聞かせてくれたのは、センター代表の高草木里香さん。うら若き女性です!

「私たちの農場は、都会の子どもたちが自然に触れるための体験農場として、1983年に設立されました。都会は、こう言ったら申し訳ないけれど、子どもたちが育つ環境ではなくなっていますよね。私たちは、鶏や牛を飼い、野菜を育て、田んぼを耕し…という作業を、子どもたちと一緒に行なっています。子どもたちに“命を育む”ことや“共に生きる”ということを伝えたいんです。農場では、子どもたちが畑に入ったときの安全を考えて、自然の中から生まれたものではない、農薬や化学肥料はできるだけ使わないことにしています。それに、自然の循環のしくみをわかってもらえるよう、設立以来、有畜複合の循環型農業を守っているんですよ」



有畜複合の循環型農業って、どんなことをしているのですか?「自然界では、動物の死骸や枯れ葉などをバクテリアがエサとして分解することによって、健康な水と土をつくりだしますよね。この自然の浄化作用を見習ったのが、BMWという技術です。Bはバクテリア、Mはミネラル、Wはウォーターのことで、バクテリアを活性化して、生きものにとっての“よい水”と“よい土”をつくりだそうというものなんです。具体的には、BMW技術によってつくった活性水を鶏舎にまいて、雑菌が増えるのを抑え、健康な鶏を育てる。その鶏の排泄物を野菜づくりに利用する。無農薬で育てた野菜のクズを鶏たちのエサにする。そうやって循環させていくんです」



さっそく、鶏舎を見せてもらいます。え、これ、まるっきり外ですよね?!「鶏たちは鶏舎と屋外を自由に出入りできるようになっています。だから元気でしょう?」元気もいいし、身体も大きい。まるで、野生の鶏みたいです。お陽さまの光をいっぱいに浴びて、気持ち良さそう…。「健康な卵は、健康な母鶏から産まれます。だから、母鶏の健康が大事なんです。鶏たちが食べているエサは、non-GMO(非遺伝子組換え)、ポストハーベストフリー。農場の無農薬野菜はもちろん、人間がヨーグルトや漬物を食べるのと同じように、米ぬかをベースにした発酵菌体も食べています。水も、甲斐駒ヶ岳の清らかな水を飲んでいるんですよ」これまで何人かの養鶏家の方とお会いして、鶏舎を見せてもらいましたが、いつも思うことがあります。それはニオイがないってこと。以前は、鶏舎はくさいというイメージがありました。でも、ちゃんと育てているところは、ニオイがしないんですね。



次に案内してもらったのは、なす畑。水なす、長なす、米なすの3種類を育てているそうです。「特に力を入れているのは、水なす。水なすは、水がきれいじゃないとダメなんです。その点、白州はぴったりの環境でしょう?でも、今年の夏は大変でした。暑さで畑がカラカラになっちゃう。水まきは当然毎日。目が離せなかったですね」ここで、とれたての水なすをいただきます。なすを生で食べるのは初めての経験。ガブリとひとくちかじると、わあ、甘い!水分がたっぷりでフルーツのような食感です。「水なすというと漬物ですが、私たちは生でもよく食べます。サラダにしてもおいしいですよ」
「最近は、白州の水の良さをいかした野菜をつくろう、ということで、水なすのほかに、せり、大葉、バジルなんかも育てています。澄んだ空気と清らかな水だからこそ、いっそう香りがたつんじゃないでしょうか」そのほかには、どんなものを?「トマト、キャベツ、レタス、かぼちゃ、とうがらしなどですね。このあたりは、昼は暑くても、夜はとっても涼しい。昼夜の気温差が大きいから、甘みが増して、おいしくなってくれるんです」




さて、そろそろお腹もすいたことだし、ということで、お昼ごはんをごちそうになることになりました(わあい!)。メニューは、卵かけご飯に卵焼き、鶏肉のハンバーグ、焼きなす、それに、いろいろな野菜の天ぷらです。卵は、殻がかたい!割ってみると、黄身はもちろん白身もこんもり。混ぜるのにちょっと時間がかかってしまうほど、弾力があります。味はさっぱり系。自然のまんまっていう感じです。それから、ししとうの天ぷら。大きいですねえ。「これは、南禅寺ししとう。辛みはほとんどないでしょう?」確かにまろやかな味です。

それに、鶏肉のハンバーグのおいしいこと!お肉がしっかりしていて、味が濃いんです。「卵を産み終わった鶏たちは、こうしてありがたくいただきます。普通売られている鶏肉は、若鶏なんですね。柔らかいけど、味はぼんやりしてる。私たちの鶏は、元気に走りまわっていたから、柔らかくはないけれど、市販の鶏肉とは全然味が違います。そうそう『キララの学校』に来る子どもたちは、鶏をしめるのも手伝うんですよ」みんな怖がりませんか?「最初はね。でも、子どもたちは、ちゃんと理解します。自分で鶏をしめたことによって、その肉が食べられなくなった子どもはひとりもいません。命をいただくというのはそういうことなんだ、とわかってくれるからです」




ところで、白州さんの卵や野菜は、どこで買えるのでしょう。東京でも手に入れることができますか?「お近くの方なら『白州森と水の里センター』でお買い求めいただけますし、卵はホ−ムページでの販売も行なっています。それから、東京の小平市にある『土と水を作る人々の会』でも扱っていますので、都心からは少し遠いかも知れませんが、足を運んでいただければ嬉しいです」

最後に蛇足ながら。この取材のようすは、NHKの『生活ほっとモーニング』で放映されます!詳しくは、こちらのページへ。⇒



太陽がふりそそぐ広々とした鶏小屋でたっぷり運動し、非遺伝子組換え・ポストハーベストフリーのエサを食べている母鶏たち。だから、卵も健康そのもの。卵かけご飯で、おいしくいただけます。野菜は、南アルプスの質のよい水をたっぷり吸って育ちました。もちろん、農薬や化学肥料はできるだけ使わないようにしています。

●白州森と水の里センターの「卵」

●白州森と水の里センターの「野菜と卵のセット」
卵のセットは、「白州森と水の里センター」のホームページでご購入いただけます。
ホームページへGO




「たべつくモニターシステム」について   生産者募集   試食モニター募集


お問い合せメール